CASE STUDY

顧客事例

ソーシング・ブラザーズ株式会社 様

複雑化したCRMをHubSpotへ刷新。現場の「使いやすさ」が組織風土を変え、経営・現場双方の「時間コスト」削減へ

課題・背景

ソーシング・ブラザーズ株式会社ではSalesforceを利用していたが、導入当初の運用ルールが不在であったため、各社員が独自に項目を追加するなどデータ構造が修復困難なほど複雑化していた。その結果、現場にはシステムへの拒否感が蔓延し、経営層もデータの正確性を毎回確認せねばならず、意思決定の遅延を招いていた。既存環境の改修は不可能と診断されたこともあり、現場の使いやすさと将来的なマーケティング機能の強化を重視して、HubSpotへの全面移行を決断した。

想定効果

リリース後わずか2週間で現場運用が定着。直感的な操作性と自動化機能により入力工数が削減され、営業担当者が本来の顧客対応に注力できる環境が整った。特筆すべきは組織風土の変化であり、以前は不満ばかりであった現場から、前向きな機能改善の要望が活発に挙がるようになった。また、経営情報の可視化スピードが向上し、大幅なコスト削減と共に、将来的なAI活用の土台も構築された。

ソーシング・ブラザーズ株式会社は、「イノベーションを生み出す仕事」を掲げ、主に3つの事業を展開している。エンタープライズ企業向けにオープンイノベーションのコンサルティング支援を行う「オープンイノベーション支援事業」、単なる事業承継ではなく企業の成長戦略に特化したM&Aの支援を行う「成長戦略型M&A支援事業」、そしてスタートアップ企業向けの採用支援を行う「スタートアップ採用支援事業」。これら三位一体の事業を通じて、クライアント企業のイノベーション創出を包括的にバックアップするプロフェッショナル集団。


ソーシング・ブラザーズ株式会社 経営企画室 室長 福嶋志苑氏(左)
ソーシング・ブラザーズ株式会社 コンサルティング部 アカウントマネジメント課 キャピタリスト 中原大我氏(右)

――今回、HubSpotへの移行を検討されたきっかけについて教えてください。

福嶋様:元々Salesforceを利用していましたが、社内に全く定着していないことが課題でした。
最大の要因は、導入当初に「運用ルール」が明確に決められていなかったことです。
権限設定なども十分ではなく、メンバー全員が好き勝手にデータを入れたり、自分が必要だと思った新しい項目(プロパティ)を自由に追加したりできる状態でした。
その結果、現場が使わない複雑化したシステムになっていました。

そこで、2025年2月頃から「現状の業務フローの棚卸し」と「そもそもシステムで何を実現したいのか」という整理を始めました。
当初はどうやってSalesforceを直すかという視点もありましたが、棚卸しを進めていく中で、我々が実現したい「現場の使いやすさ」や「マーケティング機能の強化」を考えたときに、「もしかして、Salesforceを改修するのではなく、別のCRMを使うのもアリなんじゃないか?」という話が5〜6月頃に立ち上がったのが大きなきっかけです。

――Salesforce自体を作り直したり、改善して使い続けたりする選択肢もあったかと思います。なぜそこで「新システムへの移行」へと舵を切ったのでしょうか?

福嶋様:理由は大きく分けて2つあります。
1つ目は、現場からの意見です。Salesforceは素晴らしいプロダクトではあるものの、長年使いこなせておらず、現場には既に「使いにくい」というアレルギー反応のような雰囲気が蔓延していたため、1つ1つ改修するよりも、土台からツールを変えて心機一転する方が定着しやすいと判断しました。
2つ目は、「マーケティング機能の強化」です。 事業成長に伴い、マーケティングオートメーションを本格的に活用したいというニーズがありました。棚卸しの結果、その領域ではHubSpotの方が我々のやりたいことにマッチしており、活用しやすいという結論に至りました。
本来であればシステム導入はトップダウンの方がスムーズかもしれませんが、今回はあえて現場の声を優先しました。 我々は営業的な組織であり、実際に売上を作っているのは現場のメンバーです。「売上を作るメンバーが効率よく動ける環境」を作ることが最重要だと考え、HubSpotへの移行を意思決定しました。

――今回の移行プロジェクトにおいて、具体的にどの範囲(スコープ)までをシステム化の対象とされたのでしょうか?

福嶋様:基本的には、元々Salesforceで行っていたSFA機能の完全移行が今回のスコープです。 具体的には「顧客管理」「取引管理」「商談の議事録管理」「ネクストアクションの設定」といった、営業活動の根幹となる基本的な機能です。
ただ単にデータを移すだけでなく、Salesforce側で複雑化していたデータを「綺麗にした状態で完全に移行する」ことをゴールとしました。また、特定の部署だけでなく、弊社にある3つの事業部すべてを横断して一括で移行を行いました。

――移行パートナーとしてORITを選ばれた理由は?

福嶋様:最大の安心材料は、「SalesforceとHubSpotの両方に精通していること」でした。 我々には社内に専任の情報システム担当がおらず、旧システムの複雑なデータ構造を専門用語なしで理解し、新システムへ橋渡ししてくれる存在が必要でした。
ORITさんは、単にHubSpotの専門家というだけでなく、Salesforceの仕様も熟知されていたため、「Salesforceでこうやっていたことは、HubSpotではこう実現できます」といった翻訳が非常にスムーズでした。

――ORITのプロジェクトの進行はいかがでしたか?

福嶋様:まず一番に感じたのは、とにかくレスポンスが早かったということです。 今回は私たちにとっても初めての経験だったため、どうしても後出しの要望が多くなってしまいました。 にもかかわらず、そうした要望の一つひとつに対して非常に丁寧に対応していただけました。
また、今回は「SalesforceからHubSpotへ全面移行する」という大きなプロジェクトを、実質2ヶ月という非常にタイトなスケジュールで進める必要がありました。 私たちも不慣れな中で不安もありましたが、結果として大きなトラブルもなく、ほぼ問題なく最終的な移行まで完遂していただけたことに、非常に感謝しています。

特に助かったのは、「現場の業務を絶対に止めない」という視点での進行管理です。 Salesforceが定着していなかったとはいえ、日々の業務フローの一部にはなっていたので、移行のためにシステムが2週間から1ヶ月止まってしまうと大きな問題になります。
そこでORITさんからは、まず「土日にデータを一括で吸い出してHubSpotへ投入し、移行期間中の差分データだけを後で調整する」といった提案をいただきました。 「平日に移行作業をすると、どのタイミングで情報が更新されたか分からなくなる」といったリスクを先回りして考慮し、土日を使ってデータの整合性を保つという発想は、我々だけでは思いつきませんでした。 こうした、経験豊富なプロフェッショナルならではのアイデアに非常に助けられました。

――実際にHubSpotをリリースした後、現場の反応や効果はいかがでしたか?

福嶋様:最初はやはり慣れない部分もあり、「この機能はどうなってるの?」といった質問は出ましたが、全体的には非常にスムーズで、リリースから2週間ほどで現場の運用が定着しました。 HubSpotのUI・UXが直感的で分かりやすかったことや、使っている機能自体は大きく変えていなかったことが功を奏したと思います。
特に現場から好評だったのは、「自動化」の部分です。「データの入力の手間が省けた」というポジティブな声が、後半になるにつれて増えていきました。

また、現場から「前向きな機能改善の要望」が出るようになりました。 以前は「使いにくい」という不満ばかりでしたが、現在は「こういう機能は使えないか」「ここを自動化したい」といった建設的な意見が活発に上がってくるなど副次的な効果として現場のDXの取り組みが前向きになるという社内のカルチャー面にも良い影響を及ぼしております。
HubSpotは、私のような非エンジニアでも設定変更や改修が容易です。そのため、現場から上がってきた要望に対して、即座に修正してリリースすることができます。 「要望を言えばすぐに改善され、自分たちの業務が楽になる」という成功体験が生まれたことで、自発的に改善を求めるサイクルが定着し始めました。

それだけではなく、経営層も非常に満足しています。 以前はデータベースが整理されていなかったため、ダッシュボードを見ても「この数字は本当に合っているのか?」と担当者に確認する作業が発生し、時間がかかっていました。ただお伝えしたとおり、現場がしっかりとデータを入力するようになってきたので、移行後はダッシュボードを見ればすぐに正確な状況が把握できるようになっています。

――定量的な効果(コスト面など)についてはいかがでしょうか?

福嶋様:具体的な金額は言えませんが、年間のライセンスコストは大幅に下がりました。 ただ、それ以上に大きいと感じているのは、「時間のコスト」の削減です。

我々のような無形商材を扱う企業にとって、営業担当者の時間はそのまま売上に直結します。 これまで情報入力や確認に費やしていた時間が圧縮されたことで、本来の営業活動に使える時間が増えました。これは単純な経費削減以上に、今後の売上に対して大きなインパクトをもたらすと期待しています。

――今後、HubSpotをどのように活用していきたいですか?

福嶋様:まだ使いこなせていない機能も多々あるので、チーム全体での習熟度を上げていきたいと考えています。
その上で、将来的な大きな展望として「AIの活用」に力を入れていきたいです。 蓄積された顧客データや取引記録をまとめて、売上の拡大や、よりクリティカルなコスト削減につなげるなど、事業へ直接的なインパクトを出していきたいと考えています。

――最後に、どのような企業にORIT.をおすすめしたいですか?

福嶋様:大きく分けて、2つのタイプの企業におすすめしたいですね。

1つ目は、「SalesforceとHubSpotのどちらにするか迷っている企業」です。
さまざまな選択肢がある中でフラットな視点で提案をいただけるため、「今の自分たちにはどちらが最適なのか」という検討段階から相談したい企業には非常に適していると思います。
2つ目は、「専任担当者はいないが、成長に伴いシステム刷新が急務な企業」です。 具体的には、弊社のような社員数50〜70名規模で急成長しているものの、社内に情シスなどの専門人材を置く余裕がないフェーズの会社です。「今システムを変えておかないと将来的に困る」という危機感はあるけれど、社内に詳しい人間がいない。そういった状況でも、専門用語を使わずにこちらの意図を汲み取り、柔軟かつスピーディーに対応してくれるので、非常に心強いパートナーになってくれると思います。

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